2011年、アップルは見かけを変えずに、すべてを変えた
サルバトーレマーラ イタリアの有名ブランドですね
毎年この時期、アップルのワールドワイドマーケティング担当上級副社長であるフィル・シラー氏が、国内メディア向けインタビューに応じるために来日すると、その年はもうアップルから何の新製品発表もなく、アップル関係者が年越しモードに入ったことを意味する。
2011年は“大人の事情”でITmedia向けにはほかの方がインタビューを行い、筆者はascii.jp向けにインタビュー記事を書くことになった(ascii.jpのインタビュー記事:前編、後編)。最大の年末行事も終わった今、インタビューの内容も鑑みながら、アップルの2011年を振り返りたい。
●見た目は同じでも、中身は新しい
「今年のアップルは、クリスマス商戦に向け、これまでで最高のラインアップを用意した」――これは毎年12月に来日するフィル・シラー氏恒例の言葉だ。
この言葉に偽りはない。アップルは毎年、前年よりも確実に製品をよくし続けているので、本当にその通りなのだ。ただ、今年はこのメッセージを聞きながら、ちょっとした違和感を覚えていた。
テーブルにズラっと並べられたiPod shuffle、iPod nano、iPod touch、iPhone 4S、iPad 2、そしてMacBook Air。これらの製品のうち、見た目が変わったのは白いiPod touchとiPad 2だけ。確かにアップルは、ほぼすべてのMacを刷新した。だが、2010年のモデルとの見た目の違いは、DisplayPortにイナズマの形をしたThunderboltのマークが印刷されているか否かだけ。
iPodはいくつか新色が加わったが、形はそのままだ。iPhone 4Sは、ソフトバンクが採用するW-CDMAに加え、auのCDMA 2000にも対応し、64Gバイトのモデルも登場したが、こちらも見た目はもちろん、ミリ単位の厚さまでそっくりそのままだ。テーブルに置かれたのがiPhoneが4か4Sかを区別できるのは、アンテナの切り込み位置の違いを暗記している、一部のマニアックな人くらいだろう。唯一、形まで変わったのはiPad 2くらいである。
アップルは、これらハードウェアの新製品に加えて、OS X “Lion”やiOS 5、そしてiPhone用のiWork、GarageBandなどもリリースしたが、これらの製品はすべてApp Storeで売られているため、手に取れるパッケージはない。つまり、2011年にアップルから発表された新しい「形」は、実質iPad 2だけなのだ。
「これは本当に新しいのか?」――これらの製品をまだ触っていない人たちは、そう疑問に思うかもしれない。「2011年の製品は、2010年の製品に+αの改善を加えただけなのか?」
しかし、2011年後半に登場したアップル製品を触った人は、「違う」と断言できるだろうし、これから触る人は、あまりにも大きな違いに驚かされることだろう。実は2011年後半に発売された製品1つ1つの内部では、「小さな変更」どころか「大きな革命」が起きている。
●電話に続いてパソコンを“再発明”
個人的に一番衝撃を受けたのはOS X “Lion”だ(関連記事:ついに降り立った未来のパソコン環境――「OS X Lion」に迫る)。昨年、スティーブ・ジョブズ氏は、iPadに代表されるポストPC機器が台頭し、PCを使う機会がどんどん減ってきている、と語っていた。確かにその通りなので、PC製品のMacは、このまま徐々に輝きを失ってフェードアウトしていくのかもしれないと思っていた。しかしアップルは、Macをそのまま終わらせるどころか、これから先10年が楽しみになる製品として再発明した。それも、まったく外観を変えずに。
実際、ポストPCの時代にPCが本当にいらなくなるのかと言えば、そんなことはない。高速なCPUと大きなストレージ容量、大画面、物理的なキーボード、これらを備えたPCには、iPhoneやiPadではできない仕事をたくさん抱えている。ただし、これまで通りの使われ方では、どんどん利用シーンをiPadに奪われる一方だ。必要だったのは、パソコンをポストPC時代という時代コンテクストにあわせて「再発明」することだった。「OS X Lion」は、まさにそのためのOSだった。
PCを、スマートフォンにあわせて再発明する――これは今後のPC業界の大きな流れになりそうだ。実際、来年にはマイクロソフトが、Windows PhoneのメトロUIを、次期WindowsやXboxにも展開する。一方のOS X Lionは、Mac OS Xの使いやすさも残しながら、いい具合にiPadのエッセンスを取り込んでいる。また、これからの時代のPCに求められるであろう新要素もうまく加えている。
筆者がLionを使っていて「素晴らしい」と感じるのは、メニューバーに表示されていた時計すら隠し、画面一杯に作業中の作品を映し出し、クリエイティブな作業に没頭できるようにしたフル画面でのアプリケーション作業環境だ。そのフル画面アプリケーションを、近年巨大化しつつあったトラックパッドの上で指を右、左(切り替え)、上(Mission Control)、下(選択アプリケーションへの切り替え)とはらって自由自在に切り替えていると、まるでSF映画「マイノリティーレポート」の世界に入り込んだような、情報を自由自在に手で触って動かしているかのような「未来っぽさ」を感じてワクワクし、仕事へのモチベーションも上がってくる。
このOS X Lionに、Lion時代のハードウェア、つまりSSDを搭載したMacBook Airをかけ合わせると、まさに未来への突入となる。電源を入れたらすぐに使えるようになるインスタント・オン体験や、驚異的に静かな動作音、ACアダプタの存在を忘れる長時間動作――これからiPadで育った子どもたちが成人し、仮に今の時代にタイムスリップして戻ってきたとしたら、きっと2012年のアップル製品を見て、まずは先にiPadがあって、そこから物理キーボード付きのMacBook Airというバリエーションが登場した、と誤解する人も出てくるのではないだろうか。それくらい、Lion搭載のMacBook Airと、その前のMacBook Airでは体験が異なる。この組み合わせを使った後では、先進的に思えていたMac OS X Snow Leopardでさえ、「前世紀の遺物」に思えてくる。
アプリケーションの互換性の問題などで、まだOSをLionにアップグレードしていないという人の話もよく聞く。確かにLionは、PC史のターニングポイントとなるOSであり、それだけに変化が多く、これまでのメジャーアップグレードと比べても、さらに互換性問題などが起きやすいかもしれない。だがそんな人も、1日でも早くこの未来体験を実感するために、今、仕事で使っているPCとは別に、サブのマシンとしてLion搭載のMacBook Airを買ってみるといいかもしれない。
ちなみに、あまり表立って話題に出てこないので忘れがちだが(今年のOS X Lionで、もう1つ革新的だったのは2600円という価格だが)、この価格改定にあわせて、これまで5万円ほどしたサーバ版OSの価格が4300円になったのも衝撃だ。わずか8万8000円で500GバイトHDDを2台内蔵し、サーバOSがプリインストールされた状態の新しいサーバ版Mac miniも、アップルの隠し球の1つといっていいかもしれない。アップルのサーバは、メールサーバから、Webサーバといった対外的なサーバとしての機能もさることながら、Wikiや指定したグループの人しか読み書きできないblogなど、グループワークに役立つ機能がかなり充実しており、しかも、セットアップが驚くほど簡単になっている。
●1億2000万ユーザーのiPhoneも新たなステージへ
iPodで一番変わったのはiPod nanoだろう。最近、筆者の回りのnanoユーザーは、みんなnanoを腕時計代わりにして使っている。実際、iPod nanoは、秋のソフトウェアアップデートで時計機能がかなり充実した。ミッキーマウスなどキャラクター系のフェースプレートも用意されている。それでいて、音楽やラジオもたっぷり聞かせてくれて、歩数計にもなってくれるのだから、なんとも頼もしい。
そして、何といっても目を引くのはiOS機器の躍進だ。2011年はiPhone単体のユーザーだけでも、すでに春ごろにはその利用者数が1億2000万人を超えた(日本の人口に匹敵する数だ)。これにiPod touchやiPadを加えた数は2億を超える。アップルがこうしたiOS機器全体の相互連携を強め、さらに積極的に「iOS」というブランドを押し出したのが2011年だった。iOS搭載製品すべてを見ていくと長くなってしまうので、ここでは簡潔にiPhone 4Sについてだけ触れたい。
iPhone 4Sは、見た目こそ同じだが、2種類の3Gネットワークに同時に対応し、そして何よりも革新的なSiriの機能を搭載した。iOS 5には、新たにリマインダーと呼ばれる機能があり、「1時間後に○○のテレビ番組をみる」と知らせてくれたり、「今、いる場所を離れたら、○○へ電話をする」ことを思い出させてくれたりする。これは確かに便利なのだが、このリマインダを手動で設定しようとすると結構大変だ。しかし、そここでSiriを呼び出して「Remind me to watch TV in one hour.」「Remind me to call ○○ when I leave here」とiPhoneに言えば、これでリマインダの設定が完了する。
夜遅く家に帰ってきて、iPhoneよりも前に自分がバッテリー切れ、明日の早起きの目覚ましを設定する元気がない、という時も、Siriを呼び出して「Wake me up at five」(5時に起こして)、あるいは「Wake me up in three hours」(3時間後に起こして)といえば、アラームセットが完了。そのまま寝落ちできる。実際、筆者のiPhoneは、後者の方法で指定した「5:43am」や「6:14am」といった1分の単位まで細かく指定されたアラームが大量に用意されている。
Siriは本当に革命的な機能だ。これまでがんばってiPhoneのマルチタッチ操作を真似してきたそのほかすべてのスマートフォンをあざ笑うかのように、Siriはそのはるか先へ、タッチ操作すら不要の「未来」へとiPhoneを進化させた。
残念ながら、今は「英語」と「ドイツ語」、「フランス語」しか対応していないが、2012年には日本語にも対応予定だ。ちなみに英語は話せるものの、いまひとつ認識率が低くて困っている人は、Siriの設定で「イギリス英語」や「オーストラリア英語」など、ほかの英語も選んでみるといい。1音節1音節を比較的ハッキリ目に話す人は、イギリス英語のほうが認識されやすいかもしれない。
●iCloudは“不可逆な未来”
このSiriも未来なら、iCloudも未来だ。先日、iPadである原稿を書いていた。その原稿の中にiPadの写真を挿入したくなった。そこでどうしたかといえば、iPhone 4SでiPadの写真を撮った。続いてiPadで「写真挿入」画面を選ぶと、さっき撮ったばかりの写真がiCloudを経由してすでにiPadに転送されているので、それを選択する。たったこれだけ。「ケーブル接続」や「送信ボタンのタップ」なんていうものは一切不要だ。あまりに簡単過ぎて、クラウドなどというものを使っていることも、その便利さへの感謝の気持ちすら麻痺してしまうが、これぞアップル流のパーソナルクラウド、iCloudの真骨頂だ。
ふと、これこそが未来だと思わずにいられなくなる。もし我々が2010年にタイムスリップしてiPadとiPhone 4で同じ作業をしようとしたら、なんだか、まどろっこしくて憤慨してしまうかもしれない。これこそが、テクノロジーがよい方向、正しい方向へと進化していることを実感できる何よりの証拠だ。
繰り返しになるが、2011年に登場したアップル製品のラインアップは、2010年と見た目はほとんど変わらない。彼らが「最高傑作」と思う工業デザインを命がけで行っているのだから、むやみやたらにデザインを変えることのほうが嘘になる。成熟したデザインを変えずに守っていけば、その周囲に巨大なアクセサリビジネスも生まれる。
世代が変わっても、必要以上にデザインを変えないiPhoneとiPodには、ほかのスマートフォンとは比較にならないほど巨大なアクセサリ市場が出来上がっている。装飾用のアクセサリが大半だが、中にはiPhoneを、会計用の端末や車載情報システムといったまったく新しい形で活用することを提案する画期的なアクセサリもある。こうした新しい可能性が出てくるのも、アップルがむやみやたらに製品の形を変えないからだ。
形は変わらなくても、世の流れに乗じて、そのものが目指す方向性には軌道修正をかけていく。これがこれからのモノ作りに求められるものだ。今やエレクトロニクス製品のイノベーションの主成分は、ハードウェアではなく、ソフトウェアになってきている。ジョブズ氏も2007年の講演で、アップルは(実はハードで儲けてはいても)本質的にはソフトウェアの会社であり、iPodもきれいな皮を被せたソフトウェアであることを公言している。
アップルは、そのはるか前からCPUの変更やOSの変更をしても、外観は一切変えないという、「内側から革命」を何度も成功させてきた実績がある。2011年のアップルも、PowerPCや、インテル、Mac OS Xのような表立つ新世代製品こそないものの、こうした時流を変える、大きな方向転換が行われた年であり、アップルにとって大きな節目の年だったことは間違いない。
●惜しまれるスティーブ・ジョブズの喪失
節目と言えばもう1つ、アップルを創業しただけでなく、PC、出版、音楽、映画、小売店といったさまざまな業界に革命をもたらしたスティーブ・ジョブズ氏がこの秋に急逝したことは、ここ数年のIT業界で最も悲しい出来事の1つと言えるだろう。
彼はよく未来を見通すビジョナリーと言われるが、同時に翌日には正反対のことを言い出す「変節の人」とも言われている。これはどちらも正しいと思う。
遠い未来へのビジョンを持ちながらも、そこに至るまでの道のりは1つだけに絞らず、製品を出す最後の瞬間まで、議論に議論を重ね「ああでもない、こうでもない」と考えつくあらゆるオプションを試してみる。これがスティーブ・ジョブズ流のモノ作りの本質ではないかと思う。ジョブズ氏の数ある名言の中でも、筆者が最も好きな1つがこちらだ。
「何かの問題を解決しようとして、それに取り組み始めたとしよう。そこで真っ先に浮かんできた解決策は非常に複雑なものだ。多くの人はそこで止まってしまう。しかし、その後も取り組みを続け、問題と接し続け、タマネギの皮をもう数枚はがしていくと、しばしば非常にエレガントでシンプルな解決方法にたどり着くことがある。多くの人々は、そこにたどり着くまでの時間やエネルギーを費やしていない」
アップルは今や世界最大のエレクトロニクス製品のメーカーであるが、その一方で、おそらく最も製品点数が少ないエレクトロニクス製品のメーカーでもある。
議論に議論を重ね、究極の答えを見いだしたら、むやみやたらには、代案となるような製品を増やさないし、製品のカタチも変えない。これは非常に本質的なアプローチである。しかしその分、表面的な派手さはないので、物事を表層でしか見ていない人たちには伝わらないのではないか、と長らく筆者は心配しているところがあった。
しかし、2001年に、初代iPodがあのシンプルなデザインで登場したころから、アップルは徐々に世界の人々のデザインリテラシーを教育してきたのではないかと思う。気がつけば世の中には、シンプル&ミニマルなデザインのよさが分かる人が(アップルを世界一のエレクトロニクスメーカーに押し上げるのに十分なほど)育っていたようだ。
これにはもしかしたら、環境の変化もあるのかもしれない。気がつけば世の中には、見かけだけを派手にした製品が、まるで作り過ぎて大量に余り、一部、腐りかけてしまった農作物のように量販店のたなから溢れ出している。人為的に美味しそうに見せるのがうまいだけの果実。人々は1990年代、そして21世紀の最初の10年を通して、そうした製品にだまされ続け、知らず知らずのうちに自然を破壊し、大量のゴミを生み出してきた。
ジョブズ氏が晩年、アップルで真剣に取り組み続けてきた事柄の1つが「Greener Apple」である。一時はエコ団体から揶揄されてきたアップル製品の材料やその作り方は、全面的に見直されて、今やアップル製品は最も美しい形を持ちながら、最も地球に優しい作られ方もしている。これは素材だけの話ではなく、例えばどんどんと小型化し、中の紙の織り込み方を工夫することで、ムダな紙をほとんど使用していないパッケージングなども関係している(1つのパッケージで節約できる資源は少ないかもしれないが、アップルの製品は売れる数のケタが違うので、これが大きな違いを生み出す)。さらには、不必要な製品ラインアップを増やさないことや、流通改革によって確実に売れる分だけしか製造しないという面でも、非常にエコな会社といえる。
最近は、とってつけたようにCSR(Corporate Social Responsibility)部門を作り、会社の広報誌の一番最後のページに「植樹をしています」とCSR活動を宣伝しているメーカーが多い。しかし筆者には、そのメーカーは「植樹をしているから、ほかの事業ではどれだけ環境を破壊し、無駄を生み出してもかまわない」と言い訳しているように見えてしまう。本当のCSRというのは、企業行動のすべての側面に反映されてこそ意味があるのではないか。アップルでは、そうした考えがすべての事業のすべての側面に反映されているからこそ、世界的な企業になり得たのだと思う。そして、そうした物事の見方や考え方のDNAをアップルに埋め込んだ人物こそがスティーブ・ジョブズ氏だった。
それでは、そのジョブズ氏が亡くなって、アップルが傾くかといえば、何度も書いてきたように、すぐに変化が起きるとは思えない。実際、アップルの行動のすべてをジョブズ氏が決めてきたわけではない。「変節の人、スティーブ・ジョブズ」は何度もビジネス上の重要な判断で間違いも犯している。
例えば、今日にみられるアップルの成功は、2002年にiPodのWindows版をリリースしたのが出発点だ。アップルブランドをPCユーザーの97%を占めるWindowsユーザーにまで浸透させることができたからこそなのだが、このWindows版iPodに一番反対していたのがジョブズ氏だった。アップルの社内には、“怖い”と言われるジョブズ氏にクビを賭けて反論し、誤った判断を正す勇気と才能にあふれた社員がいたおかげで、今日のアップルが成り立っている。
もう1つ例を挙げよう。アップルの原動力の1つに、iPhone、iPod touch、iPadのアプリケーションを販売するApp Storeの大成功がある。IHS iSupplyの予想によれば、2011年のスマートフォンアプリの市場規模は38億ドルになるとしているが、そのうちの76%、29億ドルがApp Storeでのアプリ売買だという。この大成功のApp Storeに一番反対したのが誰かというと、やはりジョブズ氏だった。しかし、アップルの社内にはジョブズ氏を説得できる人物がいた。そしてiPhoneを、放射線測定器からレシピ本、ゲーム機、メイキャップのシミュレーション装置、電子書籍にまで七変化させる、50万本強のアプリケーションをそろえた巨大なプラットフォームを生み出すことができた。そうした優秀な社員が居続ける限り、アップルは当面、安泰なはずだ。
もちろん“アップル流”の原型を作り、DNAを注入した創業者がいなくなったという事実は、やはりショッキングで悲しいことだ。しかし、常に未来へとまなざしを向けていたジョブズ氏に親しみを感じれば感じるほど、昨日の哀しみにばかりくれているのではなく、ここから先の明るい未来を創造していかなければならない、という思いも強まる。
2012年は、もっと素晴らしい年になるはずだ。そして2012年末、フィル・シラー氏が再び日本に戻ってくれるころには、彼はまた満面の笑みを浮かべながら「今年のアップルは、クリスマス商戦に向け、これまでで最高のラインアップを用意した」という例のセリフを、まるで初めて言うかのようにして、繰り返してくれることだろう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111222-00000014-zdn_pc-sci
※この記事の著作権は配信元に帰属します。
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2011年は“大人の事情”でITmedia向けにはほかの方がインタビューを行い、筆者はascii.jp向けにインタビュー記事を書くことになった(ascii.jpのインタビュー記事:前編、後編)。最大の年末行事も終わった今、インタビューの内容も鑑みながら、アップルの2011年を振り返りたい。
●見た目は同じでも、中身は新しい
「今年のアップルは、クリスマス商戦に向け、これまでで最高のラインアップを用意した」――これは毎年12月に来日するフィル・シラー氏恒例の言葉だ。
この言葉に偽りはない。アップルは毎年、前年よりも確実に製品をよくし続けているので、本当にその通りなのだ。ただ、今年はこのメッセージを聞きながら、ちょっとした違和感を覚えていた。
テーブルにズラっと並べられたiPod shuffle、iPod nano、iPod touch、iPhone 4S、iPad 2、そしてMacBook Air。これらの製品のうち、見た目が変わったのは白いiPod touchとiPad 2だけ。確かにアップルは、ほぼすべてのMacを刷新した。だが、2010年のモデルとの見た目の違いは、DisplayPortにイナズマの形をしたThunderboltのマークが印刷されているか否かだけ。
iPodはいくつか新色が加わったが、形はそのままだ。iPhone 4Sは、ソフトバンクが採用するW-CDMAに加え、auのCDMA 2000にも対応し、64Gバイトのモデルも登場したが、こちらも見た目はもちろん、ミリ単位の厚さまでそっくりそのままだ。テーブルに置かれたのがiPhoneが4か4Sかを区別できるのは、アンテナの切り込み位置の違いを暗記している、一部のマニアックな人くらいだろう。唯一、形まで変わったのはiPad 2くらいである。
アップルは、これらハードウェアの新製品に加えて、OS X “Lion”やiOS 5、そしてiPhone用のiWork、GarageBandなどもリリースしたが、これらの製品はすべてApp Storeで売られているため、手に取れるパッケージはない。つまり、2011年にアップルから発表された新しい「形」は、実質iPad 2だけなのだ。
「これは本当に新しいのか?」――これらの製品をまだ触っていない人たちは、そう疑問に思うかもしれない。「2011年の製品は、2010年の製品に+αの改善を加えただけなのか?」
しかし、2011年後半に登場したアップル製品を触った人は、「違う」と断言できるだろうし、これから触る人は、あまりにも大きな違いに驚かされることだろう。実は2011年後半に発売された製品1つ1つの内部では、「小さな変更」どころか「大きな革命」が起きている。
●電話に続いてパソコンを“再発明”
個人的に一番衝撃を受けたのはOS X “Lion”だ(関連記事:ついに降り立った未来のパソコン環境――「OS X Lion」に迫る)。昨年、スティーブ・ジョブズ氏は、iPadに代表されるポストPC機器が台頭し、PCを使う機会がどんどん減ってきている、と語っていた。確かにその通りなので、PC製品のMacは、このまま徐々に輝きを失ってフェードアウトしていくのかもしれないと思っていた。しかしアップルは、Macをそのまま終わらせるどころか、これから先10年が楽しみになる製品として再発明した。それも、まったく外観を変えずに。
実際、ポストPCの時代にPCが本当にいらなくなるのかと言えば、そんなことはない。高速なCPUと大きなストレージ容量、大画面、物理的なキーボード、これらを備えたPCには、iPhoneやiPadではできない仕事をたくさん抱えている。ただし、これまで通りの使われ方では、どんどん利用シーンをiPadに奪われる一方だ。必要だったのは、パソコンをポストPC時代という時代コンテクストにあわせて「再発明」することだった。「OS X Lion」は、まさにそのためのOSだった。
PCを、スマートフォンにあわせて再発明する――これは今後のPC業界の大きな流れになりそうだ。実際、来年にはマイクロソフトが、Windows PhoneのメトロUIを、次期WindowsやXboxにも展開する。一方のOS X Lionは、Mac OS Xの使いやすさも残しながら、いい具合にiPadのエッセンスを取り込んでいる。また、これからの時代のPCに求められるであろう新要素もうまく加えている。
筆者がLionを使っていて「素晴らしい」と感じるのは、メニューバーに表示されていた時計すら隠し、画面一杯に作業中の作品を映し出し、クリエイティブな作業に没頭できるようにしたフル画面でのアプリケーション作業環境だ。そのフル画面アプリケーションを、近年巨大化しつつあったトラックパッドの上で指を右、左(切り替え)、上(Mission Control)、下(選択アプリケーションへの切り替え)とはらって自由自在に切り替えていると、まるでSF映画「マイノリティーレポート」の世界に入り込んだような、情報を自由自在に手で触って動かしているかのような「未来っぽさ」を感じてワクワクし、仕事へのモチベーションも上がってくる。
このOS X Lionに、Lion時代のハードウェア、つまりSSDを搭載したMacBook Airをかけ合わせると、まさに未来への突入となる。電源を入れたらすぐに使えるようになるインスタント・オン体験や、驚異的に静かな動作音、ACアダプタの存在を忘れる長時間動作――これからiPadで育った子どもたちが成人し、仮に今の時代にタイムスリップして戻ってきたとしたら、きっと2012年のアップル製品を見て、まずは先にiPadがあって、そこから物理キーボード付きのMacBook Airというバリエーションが登場した、と誤解する人も出てくるのではないだろうか。それくらい、Lion搭載のMacBook Airと、その前のMacBook Airでは体験が異なる。この組み合わせを使った後では、先進的に思えていたMac OS X Snow Leopardでさえ、「前世紀の遺物」に思えてくる。
アプリケーションの互換性の問題などで、まだOSをLionにアップグレードしていないという人の話もよく聞く。確かにLionは、PC史のターニングポイントとなるOSであり、それだけに変化が多く、これまでのメジャーアップグレードと比べても、さらに互換性問題などが起きやすいかもしれない。だがそんな人も、1日でも早くこの未来体験を実感するために、今、仕事で使っているPCとは別に、サブのマシンとしてLion搭載のMacBook Airを買ってみるといいかもしれない。
ちなみに、あまり表立って話題に出てこないので忘れがちだが(今年のOS X Lionで、もう1つ革新的だったのは2600円という価格だが)、この価格改定にあわせて、これまで5万円ほどしたサーバ版OSの価格が4300円になったのも衝撃だ。わずか8万8000円で500GバイトHDDを2台内蔵し、サーバOSがプリインストールされた状態の新しいサーバ版Mac miniも、アップルの隠し球の1つといっていいかもしれない。アップルのサーバは、メールサーバから、Webサーバといった対外的なサーバとしての機能もさることながら、Wikiや指定したグループの人しか読み書きできないblogなど、グループワークに役立つ機能がかなり充実しており、しかも、セットアップが驚くほど簡単になっている。
●1億2000万ユーザーのiPhoneも新たなステージへ
iPodで一番変わったのはiPod nanoだろう。最近、筆者の回りのnanoユーザーは、みんなnanoを腕時計代わりにして使っている。実際、iPod nanoは、秋のソフトウェアアップデートで時計機能がかなり充実した。ミッキーマウスなどキャラクター系のフェースプレートも用意されている。それでいて、音楽やラジオもたっぷり聞かせてくれて、歩数計にもなってくれるのだから、なんとも頼もしい。
そして、何といっても目を引くのはiOS機器の躍進だ。2011年はiPhone単体のユーザーだけでも、すでに春ごろにはその利用者数が1億2000万人を超えた(日本の人口に匹敵する数だ)。これにiPod touchやiPadを加えた数は2億を超える。アップルがこうしたiOS機器全体の相互連携を強め、さらに積極的に「iOS」というブランドを押し出したのが2011年だった。iOS搭載製品すべてを見ていくと長くなってしまうので、ここでは簡潔にiPhone 4Sについてだけ触れたい。
iPhone 4Sは、見た目こそ同じだが、2種類の3Gネットワークに同時に対応し、そして何よりも革新的なSiriの機能を搭載した。iOS 5には、新たにリマインダーと呼ばれる機能があり、「1時間後に○○のテレビ番組をみる」と知らせてくれたり、「今、いる場所を離れたら、○○へ電話をする」ことを思い出させてくれたりする。これは確かに便利なのだが、このリマインダを手動で設定しようとすると結構大変だ。しかし、そここでSiriを呼び出して「Remind me to watch TV in one hour.」「Remind me to call ○○ when I leave here」とiPhoneに言えば、これでリマインダの設定が完了する。
夜遅く家に帰ってきて、iPhoneよりも前に自分がバッテリー切れ、明日の早起きの目覚ましを設定する元気がない、という時も、Siriを呼び出して「Wake me up at five」(5時に起こして)、あるいは「Wake me up in three hours」(3時間後に起こして)といえば、アラームセットが完了。そのまま寝落ちできる。実際、筆者のiPhoneは、後者の方法で指定した「5:43am」や「6:14am」といった1分の単位まで細かく指定されたアラームが大量に用意されている。
Siriは本当に革命的な機能だ。これまでがんばってiPhoneのマルチタッチ操作を真似してきたそのほかすべてのスマートフォンをあざ笑うかのように、Siriはそのはるか先へ、タッチ操作すら不要の「未来」へとiPhoneを進化させた。
残念ながら、今は「英語」と「ドイツ語」、「フランス語」しか対応していないが、2012年には日本語にも対応予定だ。ちなみに英語は話せるものの、いまひとつ認識率が低くて困っている人は、Siriの設定で「イギリス英語」や「オーストラリア英語」など、ほかの英語も選んでみるといい。1音節1音節を比較的ハッキリ目に話す人は、イギリス英語のほうが認識されやすいかもしれない。
●iCloudは“不可逆な未来”
このSiriも未来なら、iCloudも未来だ。先日、iPadである原稿を書いていた。その原稿の中にiPadの写真を挿入したくなった。そこでどうしたかといえば、iPhone 4SでiPadの写真を撮った。続いてiPadで「写真挿入」画面を選ぶと、さっき撮ったばかりの写真がiCloudを経由してすでにiPadに転送されているので、それを選択する。たったこれだけ。「ケーブル接続」や「送信ボタンのタップ」なんていうものは一切不要だ。あまりに簡単過ぎて、クラウドなどというものを使っていることも、その便利さへの感謝の気持ちすら麻痺してしまうが、これぞアップル流のパーソナルクラウド、iCloudの真骨頂だ。
ふと、これこそが未来だと思わずにいられなくなる。もし我々が2010年にタイムスリップしてiPadとiPhone 4で同じ作業をしようとしたら、なんだか、まどろっこしくて憤慨してしまうかもしれない。これこそが、テクノロジーがよい方向、正しい方向へと進化していることを実感できる何よりの証拠だ。
繰り返しになるが、2011年に登場したアップル製品のラインアップは、2010年と見た目はほとんど変わらない。彼らが「最高傑作」と思う工業デザインを命がけで行っているのだから、むやみやたらにデザインを変えることのほうが嘘になる。成熟したデザインを変えずに守っていけば、その周囲に巨大なアクセサリビジネスも生まれる。
世代が変わっても、必要以上にデザインを変えないiPhoneとiPodには、ほかのスマートフォンとは比較にならないほど巨大なアクセサリ市場が出来上がっている。装飾用のアクセサリが大半だが、中にはiPhoneを、会計用の端末や車載情報システムといったまったく新しい形で活用することを提案する画期的なアクセサリもある。こうした新しい可能性が出てくるのも、アップルがむやみやたらに製品の形を変えないからだ。
形は変わらなくても、世の流れに乗じて、そのものが目指す方向性には軌道修正をかけていく。これがこれからのモノ作りに求められるものだ。今やエレクトロニクス製品のイノベーションの主成分は、ハードウェアではなく、ソフトウェアになってきている。ジョブズ氏も2007年の講演で、アップルは(実はハードで儲けてはいても)本質的にはソフトウェアの会社であり、iPodもきれいな皮を被せたソフトウェアであることを公言している。
アップルは、そのはるか前からCPUの変更やOSの変更をしても、外観は一切変えないという、「内側から革命」を何度も成功させてきた実績がある。2011年のアップルも、PowerPCや、インテル、Mac OS Xのような表立つ新世代製品こそないものの、こうした時流を変える、大きな方向転換が行われた年であり、アップルにとって大きな節目の年だったことは間違いない。
●惜しまれるスティーブ・ジョブズの喪失
節目と言えばもう1つ、アップルを創業しただけでなく、PC、出版、音楽、映画、小売店といったさまざまな業界に革命をもたらしたスティーブ・ジョブズ氏がこの秋に急逝したことは、ここ数年のIT業界で最も悲しい出来事の1つと言えるだろう。
彼はよく未来を見通すビジョナリーと言われるが、同時に翌日には正反対のことを言い出す「変節の人」とも言われている。これはどちらも正しいと思う。
遠い未来へのビジョンを持ちながらも、そこに至るまでの道のりは1つだけに絞らず、製品を出す最後の瞬間まで、議論に議論を重ね「ああでもない、こうでもない」と考えつくあらゆるオプションを試してみる。これがスティーブ・ジョブズ流のモノ作りの本質ではないかと思う。ジョブズ氏の数ある名言の中でも、筆者が最も好きな1つがこちらだ。
「何かの問題を解決しようとして、それに取り組み始めたとしよう。そこで真っ先に浮かんできた解決策は非常に複雑なものだ。多くの人はそこで止まってしまう。しかし、その後も取り組みを続け、問題と接し続け、タマネギの皮をもう数枚はがしていくと、しばしば非常にエレガントでシンプルな解決方法にたどり着くことがある。多くの人々は、そこにたどり着くまでの時間やエネルギーを費やしていない」
アップルは今や世界最大のエレクトロニクス製品のメーカーであるが、その一方で、おそらく最も製品点数が少ないエレクトロニクス製品のメーカーでもある。
議論に議論を重ね、究極の答えを見いだしたら、むやみやたらには、代案となるような製品を増やさないし、製品のカタチも変えない。これは非常に本質的なアプローチである。しかしその分、表面的な派手さはないので、物事を表層でしか見ていない人たちには伝わらないのではないか、と長らく筆者は心配しているところがあった。
しかし、2001年に、初代iPodがあのシンプルなデザインで登場したころから、アップルは徐々に世界の人々のデザインリテラシーを教育してきたのではないかと思う。気がつけば世の中には、シンプル&ミニマルなデザインのよさが分かる人が(アップルを世界一のエレクトロニクスメーカーに押し上げるのに十分なほど)育っていたようだ。
これにはもしかしたら、環境の変化もあるのかもしれない。気がつけば世の中には、見かけだけを派手にした製品が、まるで作り過ぎて大量に余り、一部、腐りかけてしまった農作物のように量販店のたなから溢れ出している。人為的に美味しそうに見せるのがうまいだけの果実。人々は1990年代、そして21世紀の最初の10年を通して、そうした製品にだまされ続け、知らず知らずのうちに自然を破壊し、大量のゴミを生み出してきた。
ジョブズ氏が晩年、アップルで真剣に取り組み続けてきた事柄の1つが「Greener Apple」である。一時はエコ団体から揶揄されてきたアップル製品の材料やその作り方は、全面的に見直されて、今やアップル製品は最も美しい形を持ちながら、最も地球に優しい作られ方もしている。これは素材だけの話ではなく、例えばどんどんと小型化し、中の紙の織り込み方を工夫することで、ムダな紙をほとんど使用していないパッケージングなども関係している(1つのパッケージで節約できる資源は少ないかもしれないが、アップルの製品は売れる数のケタが違うので、これが大きな違いを生み出す)。さらには、不必要な製品ラインアップを増やさないことや、流通改革によって確実に売れる分だけしか製造しないという面でも、非常にエコな会社といえる。
最近は、とってつけたようにCSR(Corporate Social Responsibility)部門を作り、会社の広報誌の一番最後のページに「植樹をしています」とCSR活動を宣伝しているメーカーが多い。しかし筆者には、そのメーカーは「植樹をしているから、ほかの事業ではどれだけ環境を破壊し、無駄を生み出してもかまわない」と言い訳しているように見えてしまう。本当のCSRというのは、企業行動のすべての側面に反映されてこそ意味があるのではないか。アップルでは、そうした考えがすべての事業のすべての側面に反映されているからこそ、世界的な企業になり得たのだと思う。そして、そうした物事の見方や考え方のDNAをアップルに埋め込んだ人物こそがスティーブ・ジョブズ氏だった。
それでは、そのジョブズ氏が亡くなって、アップルが傾くかといえば、何度も書いてきたように、すぐに変化が起きるとは思えない。実際、アップルの行動のすべてをジョブズ氏が決めてきたわけではない。「変節の人、スティーブ・ジョブズ」は何度もビジネス上の重要な判断で間違いも犯している。
例えば、今日にみられるアップルの成功は、2002年にiPodのWindows版をリリースしたのが出発点だ。アップルブランドをPCユーザーの97%を占めるWindowsユーザーにまで浸透させることができたからこそなのだが、このWindows版iPodに一番反対していたのがジョブズ氏だった。アップルの社内には、“怖い”と言われるジョブズ氏にクビを賭けて反論し、誤った判断を正す勇気と才能にあふれた社員がいたおかげで、今日のアップルが成り立っている。
もう1つ例を挙げよう。アップルの原動力の1つに、iPhone、iPod touch、iPadのアプリケーションを販売するApp Storeの大成功がある。IHS iSupplyの予想によれば、2011年のスマートフォンアプリの市場規模は38億ドルになるとしているが、そのうちの76%、29億ドルがApp Storeでのアプリ売買だという。この大成功のApp Storeに一番反対したのが誰かというと、やはりジョブズ氏だった。しかし、アップルの社内にはジョブズ氏を説得できる人物がいた。そしてiPhoneを、放射線測定器からレシピ本、ゲーム機、メイキャップのシミュレーション装置、電子書籍にまで七変化させる、50万本強のアプリケーションをそろえた巨大なプラットフォームを生み出すことができた。そうした優秀な社員が居続ける限り、アップルは当面、安泰なはずだ。
もちろん“アップル流”の原型を作り、DNAを注入した創業者がいなくなったという事実は、やはりショッキングで悲しいことだ。しかし、常に未来へとまなざしを向けていたジョブズ氏に親しみを感じれば感じるほど、昨日の哀しみにばかりくれているのではなく、ここから先の明るい未来を創造していかなければならない、という思いも強まる。
2012年は、もっと素晴らしい年になるはずだ。そして2012年末、フィル・シラー氏が再び日本に戻ってくれるころには、彼はまた満面の笑みを浮かべながら「今年のアップルは、クリスマス商戦に向け、これまでで最高のラインアップを用意した」という例のセリフを、まるで初めて言うかのようにして、繰り返してくれることだろう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111222-00000014-zdn_pc-sci
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